問題
ストラテジ系
問29 プログラム開発業務の委託に当たり,請負契約における注文者及び請負業者の権利や義務について特段の取決めがない場合の説明として,適切なものはどれか。
選択肢
- ア請負業者が,更に別の業者に仕事の一部を請け負わせる場合は,事前に注文者の承諾を得なければならない。
- イ完成したプログラムに欠陥があるときは,注文者はいつでも欠陥の改修を請求することができる。
- ウ注文者には,プログラムの引渡しを受けた時点で,報酬を支払う義務が生じる。
- エ注文者は,プログラムの完成前であればいつでも請負業者に対して損害を賠償することなく請負契約を解除することができる。
解説
正解:ウ
概要
この問題は,請負契約における注文者と請負業者の権利・義務を問うものです。民法上の請負契約の基本的なルールがポイントです。
正解の理由
民法上,請負契約では注文者は成果物(プログラム)の引渡しを受けた時点で報酬を支払う義務が生じます。
各選択肢の解説
ア(×): 民法上,請負業者は原則として注文者の承諾なしに別の業者に下請けに出すことが可能です(民法632条等)。
イ(×): 完成物の欠陥(契約不適合)に対する請求には期間の制限があります(知った時から1年以内の通知など)。「いつでも」請求できるわけではありません。
ウ(〇): 民法636条により,請負人が成果物を引き渡した時点で注文者に報酬支払義務が発生します。プログラムの引渡しを受けた時点で報酬を支払う義務が生じるという説明は適切です。
エ(×): 民法641条により,注文者は請負完成前であれば損害を賠償することで契約解除できますが,「損害賠償なし」というのは誤りです。
ポイント
請負契約の特徴:①仕事の完成が目的,②成果物の引渡しと引換えに報酬が発生,③下請負は原則として自由(特段の合意がない場合),④欠陥の担保責任には期間制限あり。準委任契約との違い(準委任は行為自体が目的)も押さえておく。